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事業内容

放射温度計が出火を防ぐ

あるお客さまの月次点検を実施したときのことです。

いつものように工場長に挨拶をした後、受電キュービクルから点検を開始しました。

高圧部分の点検を済ませ、工場内の低圧関係の点検を始めました。1階動力用分電盤は目視点検では異常は無かったのですが、放射温度計で温度測定をしたところ、手元開閉器(200V30A)の電源側付近が高温となっていました。

詳しく調べる必要があると判断し、ただちに工場長に報告し事情を説明したところ「今、生産ラインを止めて停電することはできないが、お昼休みなら停電しても良い」とのご返事でした。

お昼休みに再度訪問し、手元開閉器を切ってみると端子部分および電線の一部が黒く変色していました。原因は、電源接続端子部のネジ1本が緩んで接触不良を起こし、この部分が過熱したためでした。早速手直しをして、事なきを得ましたが、もう少し発見が遅かったらスイッチカバーや電線の被覆が更に高温となり、出火する恐れもありました。

大事に至る前に対処でき、工場長さんからも「放射温度計は、そんなところの過熱まで発見できるのか、大事に至らずに良かった」と感謝されると共に温度管理の重要性をあらためて認識しました。

これからも、さまざまな測定器を有効活用し、どんな小さなことでも見逃すことなく、事故の未然防止を図ることにより、保安担当者の責務を全うしようと思っています。