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ビルの省エネ事例 3
事例3 冷水ポンプ・温水ポンプへのインバータ導入
現状問題点
冷水ポンプ90kW 4台の内1台にインバータを設置してあるが、熱負荷の低い日でもインバータ周波数は50Hzでインバータの機能を発揮していない。
温水ポンプは37kW 2台あるが、インバータは設置していない。
改善対策
冷水・温水ポンプ全数にインバータを設置して省エネルギー化を図る。
試算の前提条件
- 冷水ポンプ
夏季2ヶ月(62日):4台、1日24時間運転、平均負荷率50%残り303日:2台、1日24時間運転、平均負荷率50% - 温水ポンプ
年間7ヶ月間(212日)、1日24時間運転、平均負荷率50% - 電気料金 9.51円/KWh(第2業務用電力Mの場合)
- インバータの効果
インバータ周波数は平均で25Hzになるとする。
このとき、インバータ効率95%、電動機効率85%、ポンプ効率ηmax=90%、50%回転数時η=85%×ηmaxとすれば、
(1-(25/50)3)×0.95×0.85×0.9×0.85=0.875×0.618=0.54
以上より、ここでは総合効率を54%とする。
インバータ導入前
- 冷水ポンプ
夏季 90kW×4台×62日×24時間×0.5=267,840kWh
その他季 90kW×2台×303日×24時間×0.5=654,480kWh
小計 267,840kWh+654,480kWh=922,320kWh - 温水ポンプ:年間 37kW×2台×212日×24時間×0.5=188,256kWh
- 年間電力使用量(冷水ポンプ+温水ポンプ)=1,110,576kWh/年
- 年間電気料金=9.51円/kWh×1,110,576kWh≒10,562千円/年
インバータ導入後
計算前提より、インバータ、電動機およびポンプの総合効率を50%とする。
- インバータ導入後の年間使用電力量
1,110,576kWh/年×0.54=599,711kWh/年 - インバータ導入による年間使用電力削減量
1,110,576kWh/年-599,711kWh/年=510,865kWh/年
効果試算
- 年間電気料金削減額
510,865kWh/年×9.51円/kWh≒4,858千円/年
出典:(一財)省エネルギーセンター